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追憶のバイク 87年型CR125R

先日、押入れを整理していたら、1987年型CR125Rの取説が出てきました。

CR25R-1.jpg
さすがホンダです。他社のサービスマニュアルなど足元にも及ばない充実した内容です。

この冊子は、単なるサービスマニュアルでは無く、HRC(ホンダ社でレースを目的とした部門)のノウハウを惜しみなく公開したものでした。

CR125R-2.jpg
購入した87年型CR125Rの諸元をみると、乾燥重量は87.5キログラム・シート高910mmとなっています。

注目する点は、シート高です。他社のモトクロッサーより50mm程低いのです。これは、子供用の80ccクラス以外に、125クラスは、初心者も乗る事を想定していたのだと思います。

そのため、125cc・250cc・500ccの3種類のモトクロッサーで、シートを共通化して身長の高いライダーは、250・あるいは500のシートに交換するシステムでした。

私は小柄なので、125用のシートでレースに出ていました。シートの低さもさることながら、CR125Rは車体が全体的にコンパクトで、非常に取り扱いやすいレーサーでもありました。


すでに前後ディスクブレーキとなっているし、水冷のコンパクトなエンジンで、赤い車体とブルーのシートのカラーリングが素敵で完成されたバイクという印象でした。

ただ、私がこれまで乗って来たスズキやヤマハのモトクロッサーとは、エンジン特性などを含めて、ずいぶんマイルドな性格のバイクだと感じました。そんな事も有ってか、このCR125Rに乗り替えると、ジャンプがうまく飛べなくなってしまったのです。

ホンダ社以外のモトクロッサーは、エンジンのピックアップが鋭くて、ジャンプの頂点近くでアクセルを全開にすれば、気持ち良くダブル・トリプルを飛べたのです。それがCR125Rでは、ジャンプの中ほどからアクセルを開けなければならないのです。

そんなエンジン特性の違いに慣れるのに半年ほどかかりました。結局、ホンダ社のレーサーは、乗りやすさを求める事で、トータルで早いという事を実感したしだいです。

CR125 87年型
1988年3月に地元の美馬サーキットで開催された、モトクロス四国選手権の開幕戦での私です。季節外れの大雪に降られた後のドロドロのコースを力走(自分なりに)しています。

出場クラスはジュニア(国内A級)です。あまり泥をかぶっていないので、けっこういい走りができたと記憶しています。私の後ろで泥団子になっているのは、スズキ販売のN選手のようです。

この時代以降のモトクロッサーは、フロントフォークが倒立タイプとなり、フレームもアルミに、そしてエンジンが4ストロークとなったりして、ずいぶん進化してきました。

昔は良かったになりますが、この時代のモトクロッサーは、毎年、何かしら改良されて良い時代でした。




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Author:オッカイポ
旅・バイク・音楽・真空管アンプ等について綴っていきます。