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単独飛行 その2

今日は、ドアルド・ダール著「単独飛行」の後半を書く。
ダールは、第2次大戦が勃発したため、シェルカンパニー・アフリカの社員から、英国空軍に入隊する。入隊して飛行訓練を受けるのだが、最初の練習機の「タイガーモス」は、教官が同乗していた。しかし、次の高等練習機の「ホーカー・ハート」は、全くの単独飛行で、まるで、泳ぎをやっと覚えた子供を急流に放り込むような扱いを受ける。

2種類の練習機の飛行時間は、400時間足らずで、ダールはいきなり実戦部隊に配属される。しかも初めての実戦機「グロスター・グラディエイター」を与えられて、配属部隊に合流するよう命令された。ダールは「この飛行機は初めてなので、飛ばし方を教えてください」と司令官に言った。そうすると、司令官は「バカな事を言うな!グラディエイターには、一人分の座席しかないんだから、自分で考えろ!」

ダール3


複葉機のグロスター・グラディエイターは、第2次大戦が始まった時点で旧式機となっていた。しかし、フィンランドでは、ソ連空軍を相手にかなり活躍したようだ。

しかたなくダールは、司令官に渡された地図を見ながら、初めて操縦するグラディエイターで、配属された部隊の基地へ飛ぶ。

ところが、渡された地図がまったくでたらめで、ダールは燃料が尽きて、石ころだらけの荒野に不時着する。グラディエイターは、石ころに車輪が当たり、いきなり前転してダールは頭蓋骨骨折という重傷を負ってしまう。

戦争巧者であるはずの英国空軍では、パイロットを大事に育てると思っていた。しかし、こんなにいい加減だったことが、とても意外に思う。ダールの「単独飛行」を読んで、どんな国であっても、戦争は非常識で非情なものだと教えられた。

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コメント

兵器

オッカイポさん。今年に入り英国のターナーの絵を見に行きました。18世紀の頃の欧州の列強国の主戦兵器は帆船でした。それには砲台が複数搭載されていました。荒波に揺れる帆船の絵を見て興味ぶかい思いをしました。飛行機は船に比べれば随分とハイテクですが、初期のものは心許なかったと思います。戦争とは、人を大事にしないものですね。
日本の特攻も敵艦に当たれたのは10%程度で、殆どが海上に撃ち落とされて行ったそうです。

ターナー

トニーさん こんばんは。コメントありがとうございます。
映画「マスター・アンド・コマンダー」ラッセル・クロウ主演の帆船時代の物語が、大英帝国の凄さを良く表していました。
戦争ほど不条理な事はない訳ですが、それでも大英帝国の狡猾さと、したたかさには学ぶべき事があると思います。日露戦争までの日本は、大英帝国に学んでいたようですが、その後、慢心して奈落に落ちていきます。
百田尚樹というインチキ作家の「永遠のゼロ」では、表面的には特攻を批判するようなスタンスを取りながら、最後は特攻の自己犠牲を美化する結末です。特攻は作戦として下の下だと喝破した将軍は、戦時中は閑職に追いやられていたそうですね。

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プロフィール

オッカイポ

Author:オッカイポ
1950年生まれの年金生活者です。旅の記録や、オーディオ・音楽・読書、そしてバイクレース等について綴っていきます。