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遥かなる蝦夷地

Bikejin というバイク雑誌の8月号を買った。
松浦
Bikejin8月号によると、蝦夷地が松浦武四郎の意見で、北海道と命名されてから、今年でちょうど150年だそうだ。

松浦武四郎は、江戸時代の1818年に三重県で生まれた。16歳で家出同然の旅に出て以来、71歳で没するまで旅に生きた人物だ。

武四郎は、生涯で蝦夷地に6回も旅している。もちろんすべて徒歩旅だ。旅の途上、アイヌの人々と寝食を共にし、アイヌ文化を深く理解した。そんな彼を明治政府が役人に登用して、蝦夷地開拓にあたらせる。

しかし、武四郎が提案したアイヌの人々に配慮した開拓方針は、明治政府に受け入れられなかった。自然と共に生きるアイヌの人々を尊敬していた武四郎には、アイヌ民族を土人とさげすみ、性急な開拓を目指す政府の方針と、合いいれないのは当然だろう。

武四郎は、役人を辞職して、再び旅人に戻る。明治政府のアイヌ民族への差別的対応については、イザベラ・バードの「日本奥地紀行」にも出てくる。イザベラ・バードも旅人であり、アイヌ民族への共感と尊敬を書き残している。

私も「オッカイポ」というアイヌ名を頂いていることもあり、長州閥が強引に進めた明治以降の日本のアイヌ政策には、大いに違和感がある。なにはともあれ、北海道命名150年の今年こそ、旅を再開したいものだ。



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コメント

150年

おはようございます。
今年に入って北海道命名150年のロゴマークが
いたるところで見られるようになりました。
同時に、松浦武四郎の写真も見る機会が増えてきましたね。
北海道の開拓が進んでまだそれだけしかたっていないのに
随分と開けたものだと思うこの頃です。

新大陸

たびいくひとさん コメントありがとうございます。
北海道命名150年ロゴが、あちこちに見られるんですね。知りませんでした。
明治新政府にとって、当時の蝦夷地は新大陸だったんでしょうね。今も旅人を魅了する北海道は、新大陸そのものではないでしょうか。

北海道開拓はアイヌ迫害

こんにちは。
黒そばで名が知れている音威子府の近くを走っていると北海道命名の地と看板が出てきて、天塩川に降りていく砂利道がありました。
内地の人間は北海道命名とか蝦夷地開拓なんでしょうが、アイヌの方々にとっては迫害と差別だったと思います。北海道命名150年と大々的に宣伝されていますが、アイヌの方々が内地へ行ったときにどんな扱いをされたかなど私たちは忘れてはいけないことがあると思います。

懐かしい土地

さかやんさん こんばんは。コメントありがとうございます。
音威子府は、若かりし頃、浜頓別で知り合った女性と、バイクの二人乗りで訪れた土地でもあり、後年、組合関連の仕事で縁ができました。北海道ではもう一度訪れたい懐かしい土地です。
さかやんさんのコメントのように、和人が、アイヌの人たちにしてきた事は、本当にひどいものであったようです。
「北海道旧土人保護法」というとんでもない悪法がついこの前、1997年まで施行されていました。私のアイヌ名の名付け親である萱野茂さんが、旧社会党から国会議員になられて、やっと廃止されました。そんな事はすでに忘れ去られているような今日この頃です。硬い事を書いてしまいましたが、たまにはいいのかもしれません。
それにしても旅に出たいです。

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オッカイポ

Author:オッカイポ
旅・バイク・音楽・真空管アンプ等について綴っていきます。