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釣りはフナに始まりフナに終わる

タイトルは、釣り道楽で言われる格言らしいです。私の趣味であるオーディオでは「ロクハンに始まりロクハンで終わる」と言われます。

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ロクハンとは、6インチ半 すなわち16センチ口径の小さなスピーカーの事です。オーディオマニアなら百も承知のダイアトーン(三菱電機)P610です。

画像のボックスは、P610の指定箱(およそ60数リットル)と同じ容積ながら、バッフル面積を狭くしたスリットバスレフ箱です。この箱は四日市市の木工作家の方に作って頂きました。ロクタル工房で検索すれば、木工作家のHPが見られるはずです。

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P610の優秀性は、元箱に書かれている周波数特性を見れば分かります。このデータは、指定箱に入れたものだと思いますが、70ヘルツから2万ヘルツまで、ほぼフラット、しかも低域は、40ヘルツ!まで伸びています。


P610の後ろにあるアルテック601C(30センチ同軸)と聴き比べると、さすがに音像は小ぶりになります。しかし、音量を極端に上げないかぎり低域から高域まで十分出ていて、全く不満はありません。特によく締まった低音が好ましく感じます。


さらにP610の美点は、いわゆる音の定位感です。オーケストラの楽器の配置が、良く分かるのです。私はオーディオマニアにありがちな、これでなければと言ったような視野狭窄に陥る人には、強い違和感があります。

私はオーディオは、音楽を楽しく聴くことができれば、それで良いと思っています。ステレオ感がどうだとか、音像がどうだとか、定位感がどうだとかは、重視していません。

そういうオーディオ感があるので、P610を聞くまで、定位感や音像の問題にはあまりこだわっていませんでした。しかし、P610を聴いて、あらためてオーディオの本質を教えられたようです。


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P610が素晴らしい音色を奏でてくれるのは、この箱の構造にあるようです。



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全面バッフルは桜系のムク板、側板は栗のムク板、後面バッフルは桐のムク板です。それぞれ硬さの違う3種類のムク板を組み合わせた事が、良い音の秘訣のようです。


特に後面バッフルの柔らかい桐板のおかげだろうと思いますが、吸音材を一切使っていないにもかかわらず、自然な音色を奏でてくれます。


釣りはフナに始まりフナに終わる、オーディオはロクハンに始まりロクハンに終わる、先人の言葉をしみじみと感じる今日この頃です。




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コメント

No title

このエンクロージャーは聴かせていただいたことがある箱だったでしょうか。拡大で見ると、角部はホゾ加工になっています。奥行きがあって、ゆったり鳴りそうですね。よくできています。
 この箱プラスでP610なら、安定した鳴り方は納得できますね。

 学生時代、後輩が自作のバスレフの箱にP610を入れて、尾崎亜美を鳴らしていました。

 まったくスムーズでバランスが良かったです。確かにフナではあります。

おはようございます。
話は全く関係ないのですが、自分は塩ラーメンが
好きで、ラーメンでは結構な確率で塩を食べます。
これも・・・塩で始まり塩で終わる・・・と、勝手に
自分に言い聞かせています(笑)。

モニターSP

トニーさん おはようございます。コメントありがとうございました。
はい、この箱入り娘は、トニーさんにちょっとだけ聴いてもらいました。ただ、設置場所の関係で、十分な性能を出していなかったと思います。
P610は、ご存知のように、スモールモニター用途なので、素直だけれども面白みがないという事もあるようです。でも、この箱は適度に響かせるタイプなのか、心地良い音を出してくれます。これで、満足するとオーディオは終着駅なので、そうならないようにとは、思っています。

塩ですか

たびいくひとさん こんにちは。コメントありがとうございました。
私は減塩食を実行しているので、塩ラーメン・塩せんべい・塩焼き・塩麴・塩じい(これは食べ物ではないですが)など、塩の付く物はご法度です。でも塩ラーメン美味しいですよね。
ラーメンでは、トンコツ出汁で、白いスープのラーメンもすきです。徳島ラーメンも結構有名らしいですが、若い頃はともかく、今は茶色いこってりしたスープが、ちょっとなあという感じです。
これからの北海道は、寒さが厳しいので、どうぞご夫婦ともご自愛ください。

訃報

おはようございます。
コンコルドの佐久間さんが亡くなりました。
残念です😭

巨星

Saraさん おはようございます。コメントありがとうございました。
佐久間さんは、まさに巨星でしたね。上杉氏もそうでしたが、オーディオ界の重鎮がどんどん亡くなります。オーディオそのものが、忘れ去られていくようです。

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オッカイポ

Author:オッカイポ
旅・バイク・音楽・真空管アンプ等について綴っていきます。